愛知県立中村高等学校

校長コラム

PRINCIPAL’S COLUMN

2021年7月28日

第8号「令和3年度1学期終業式 式辞」

校長の小川芳範です。
終業式にあたり、1学期に私が気付いたことをお話します。
テーマは昭和28年開校の名門中村高校の教育環境など。
歴史が古いとかではなく、手をかけていない・大事にしていないのではないかと感じています。
校内には、各自が始末するはずの、空き缶やペットボトル、そしてマスクや汗拭きシートなどが放置・投棄、さらに汚れが染み付く。また、毎日色々なものが投げ込まれています。驚いたのは、自動車のタイヤ、割れた陶器の鍋。さらに今週、ほぼ新品の除草剤が投げ込まれました。これは「いいかげん掃除しろよ。」という本校へのメッセージです。
世間では、ごみ屋敷のごみは増え続け、さらに投棄も加わり、手が付けられなくなります。ウチの学校はそうではないはず。今後も後輩たちに継承していく、大切な教育環境です。私たちは、変わらなきゃいけません、変わりましょう。古くても、きちんとした学校・きれいな学校・気持ちよい学校にしたいと強く思います。
そうそう、授業を見に行ったりするなかで、「この教室はいいなぁ」と感じたクラスがあります、確か3年2組です。教室空間に気持ちよさをおぼえました。担任の先生とクラスの生徒の気持ちと行動が一体となって、この気持ちよい空間を創り出していると思います。他にもこんなクラスがあるかもしれません。学校全体を気持ちよい空間にしましょう。その第一歩として、毎日の生活、清掃やごみ処理について、一度自身の行動を振り返り、変わりましょう。そうすることで、きちんとした・きれいな・気持ちのよい人になります。
話は変わりますが、「目は口ほどにものを言う。」と言われます。アイコンタクトや手ぶりなど、顔の表情やしぐさには、言葉に表れない様々な本音のサインが隠れているといいます。初対面の相手に「親しくなりたい」「関心を持っている」とアピールする一番簡単な方法は笑顔でアイコンタクトです。さらに、とっておきのしぐさを紹介すると、皆さん、手のひらを人に向けて開いてみてください。これは、相手に心を開いているという印象を与えま
す。
仏さまの手の形を「印相(いんそう)」といい、様々な種類がありますが、右手の手のひらを相手に見せて上に上げているのは「施無畏印(せむいいん)」といい、おそれなくてもよいという意味です。奈良の大仏は右手の手のひらを相手に見せていますよ。さあ、これで皆さんは、アイコンタクトや手ぶりによって、相手との距離を縮めること、間違いなし。間違っても、もう腕組みする人は一人もいなくなります。
学校から一歩外に出たら、社会の目が皆さんに向けられています。今週木曜日の朝、多くの人が学校周辺に立っていました。相手に好印象・気持ちよくなってもらえるような、立ち居振る舞いや挨拶ができましたか。たった今から変わりましょう。
以上で式辞とします。
8月23日の出校日や30日の始業式に、皆さんが元気に登校するのを待っています。(終わり)

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